【目標】 【プラン】
日常英語コミュニケーション能力の上達
英検1級の合格
英語学習をやめたとき力が落ちたのを感じ、維持・上達のため学習をスタート。
英語力B1(中級)からスタート。
会話力の上達を優先しながら、総合的な力を伸ばしテスト合格を目指す。
■目標の英検「1級」に合格しTOEICでも915点を取得された池田さんに、今回インタビューをさせていただきました。
まずは学習のプランについて教えてもらえますか?
Teacher:池田さんはコミュニケーション能力の上達が本来の希望ですので、「話せる+合格」というプランで一緒に頑張りました。本質的な学習を重視した上で目標を英検1級にもち、合格後も上級者としてコミュニケーションスキルを維持できるように取り組みました。
■英検合格を目指す過程でTOEICでも915点という高得点もとられましたね。
Ikedaさん:元々TOEICに関してはさほど関心がありませんでしたが、長男がTOEICを受け始めたのを機に自分も長男に負けたくないという気持ちから受験しました。スクールでは特にTOEIC対策はしてもらわず英検にフォーカスをおいて授業を進めてもらっていました。
Teacher:クラスでテスト対策はしなかったので、実力で915点です。
目標と異なるテストでも良い点数がとれるのは、池田さんが英語力を正しく伸ばしてきた証拠です。数ヶ月でスコアを一気に伸ばすテスト対策の場合、すぐに忘れたり特色の違いで同じようにはいきませんから。
また、クラスでTOEIC対策をしてこなかったのはTOEICのほうが英検1級よりも簡単だからです。少し対策を頑張れば満点が目指せるTOEICにレッスンの時間を割くよりも、1級合格のステップを進めるほうが池田さんの英語力を伸ばすためには優先すべきことでした。
ですが、面接で苦戦が続くなかTOEICの高得点は心の潤いになってくれたと思います。学生のように日常的にテストを受ける機会がないので、テストの緊張感に慣れするというメリットもあったと思います。
■二つのテストを受けてみてどのような違いを感じましたか?
Ikedaさん:TOEICはビジネス的な内容が多く、正しい情報を限られた時間の中でいかに素早く掴み取るかが勝負だということです。瞬発能力だけでなく、ミスしてもくよくよ引きずらない強い精神が必要だと感じました。
一方、英検ではアカデミックなトピックも扱わなければならず、詳細まで把握できるかどうかが鍵になると思いました。ただし、時間は英検の方が長いので時間配分さえ間違わなければ読解に時間をかけることが出来ます。私の強みは単語だったのでVocabularyにはあまり時間をかけず、Writingに時間をたっぷりととるようにしました。
2次試験は、たった1分で5つのトピックの中から素早く自分の得意な分野を選び、2分間話し続けなければなりません。これは本当にストレスでした(笑)
総合的に見て英検のほうが、4技能の英語力だけでなく一般常識も要求されるので、私にとっては大きな挑戦でした。
Teacher:TOEICは範囲が限定的な分リーディングの問題数が多いので、処理スピードを上げることが高得点につながります。英検は例えば遺伝子操作や歴史上の人物といった学術的で幅広いテーマにおいて「書く・話す」のアウトプットも含む総合力が必要です。難易度は合格率10%程度と言われる英検1級の方が上になります。
■一次試験に向けての学習方法について教えていただけますか?
Teacher:アリーズで学習を始めた頃の英語力はUpper-Beginner(B1~B2の間)でしたので、会話力アップと英検1級を目指すためにも、まずはベースを作る必要がありました。全ての学習者に言えることですが、難しすぎる学習は挫折してしまいます。そのため、最初はWritingとReading対策はせずに、SpeakingとListeningにフォーカスして基礎力を上げました。正しく会話できる人はそれだけの文法や語彙を使えるわけですから、基礎力は実はSpeakingから身につけられます。
また、英検1級を目指すことが分かっていたので、テキストになくてもトピックや単語はこの時期から難しいものを扱い教えるように心がけていました。
会話力が上がれば作文とReadingの対策も英語で話しながらでき、こなすスピードも上がっているので、限られた時間でも4技能の維持上達をし続けることができます。
Ikedaさん:私の場合はWritingが苦手だったので、何度も書き直し、添削してもらいました。日本語の文章の構成と異なる点があり、文章の構成から指導してもらいました。また、表現方法、文法、さらには論理的な誤りまできめ細やかな指導をいただいた成果だと感謝しています。
Teacher:1級は一般的に長文と英作文が難しいと言われます。アメリカの民主党と共和党の違い、など決して好きではない政治経済の話も頑張ってくれたことに感謝したいです。また、日本人は特別、意見を論理立てて伝えることに不慣れな方が少なくありません。思いのまま話したり書くだけでなく、相手を説得できる伝え方を学ぶ点においても頑張ってくれました。無駄のないシャープな表現で説明することで300字程度でも説得力に富んだ文章になります。
■二次試験(2分間のスピーチ+質疑応答)に向けてどのような学習をしましたか?
Teacher:もとより会話形式を軸に力を伸ばしてきた池田さんは、英語・会話力は合格ラインをクリアできていました。細かな発音ケアや語彙よりも合格のためには、より「説得する力」を伸ばす必要があったため、論理的かつ簡潔に説明する練習を様々なトピックで集中的におこないました。
Ikedaさん:一番苦戦したのが面接でした。 扱うトピックも科学・芸術・文学から政治・経済など様々な分野が出題されるため、自分の意見をつくるという作業に一番苦戦しました。模試形式のレッスンはプレッシャーがかかり、最初は黙り込んでしまうことも多々ありました。その中で気付いたことは、自分がいかに社会のニュースに関心を持っていないかまた知識不足なのかということです。まずそれに気付き認めることからのスタートでした。自宅では社会情勢のニュースのテレビを見るように心がけ、他人の意見を聞きながら自分はどう思うのか、また自分自身に置き換えて考えてみるように努力しました。(これはまだ苦手ですが…)
授業では英語もさることながら、メンタル的なサポートや論理的な誤りなど、様々な角度からのアプローチをしていただきました。特に論理的に話すという機会が少ない私にとって、これは日本語ですら至難の業でした。
Teacher:日本の人はディベート慣れしていないことが多く、池田さんもレッスンでは、意見や理由が「ない」ことや返事の論点が「ズレて」しまうことがあり、合格への大きな壁となりました。意見を伝えることが苦手な人は大きく2つのタイプに分けられます。
❶ | 『自分の意見がない』 | 言いたいことが思いつかないため、返答ができない | 力を伸ばすのに時間が必要。 |
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❷ | 『意見はあるが論理的に伝える力がない』 ②-A:結論はあるが理由がない |
一般論や良し悪しは答えられるが、その理由が答えられない。 | 学びにオープンかなど性格によって伸びるスピードが変わる。 日本文化の中で英語を勉強した人に多いが、もちろん外国人にもたくさんいる。 |
②-B:結論はあるが理由が論理的でない | 「なぜ好きか?→面白いから」など感情的な理由が多い。 | なぜ面白いのかが質問であることを伝えると考えてくれる。伸びるのは早いほう。 インターナショナル幼稚園卒業の子たちによくみられる。 |
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②-C:結論に対し論理的な理由もあるが、伝え方が上手でない | 点を線で結び順序立てて伝える練習が必要。 | 一番伸びるのが早い。 |
Teacher:池田さんは①からのスタートで、②-A,B,Cとできることを増やすためには、単純に何かを覚えればよいものではなく時間が必要でした。意見を伝える力は作文にも面接にも必要ですが、多少時間をかけて書きまとめることができる作文より、面接官の質問に一瞬で返事を要求されるぶん池田さんにとって会話テストの方が難しく面接で苦戦したのです。
同様のケースは子どもから大人までよくみられ、また必ずしも学力の高さに比例しません。医者やエンジニア、難関大学卒業者といった方々も伝え方に課題を持っている人は意外と多くいます。苦手なことにチャレンジすれば緊張もします、頭が真っ白になる経験を持つ人もいるのではないでしょうか。この表を見れば、池田さんがいかに自分と向き合い努力をしてきたか分かると思います。
Ikedaさん:レッスン後に日本語で理論的誤りを指摘してもらい何度も書き直すという作業を行ったことが合格へ導いてくれたのだと思っています。
Staff:日本語で練習できる部分において少しだけお手伝いさせていただきました。あくまで補助的なサポートですが、小さな成功体験が増えれば自信につながります。議論に対する苦手意識や緊張感を緩和し、そこにとられていたエネルギーを本来必要なことに使うことができれば、もとより英語力は足りていたので合格ラインに必ず届くと信じていました。
■「コミュニケーション能力を伸ばす+テスト合格」という学習をしてきました。実際に会話力の上達は感じられますか?
Ikedaさん:入学当初と比べるとはるかに上達したのではないかと感じています。海外に住んでいたこともあり、何を言っているのか少しは理解できたのですが自分が言いたいことはほとんど言えなく、いつも悔しい思いをしていました。今でも100%自分の言いたいことが言えるようになったのかというとこれは残念ながらまだ達成できていませんが、少しずつではありますが言えることが増えるようになってきているように感じます。感情的なものは言葉で表現するのが難しくまだまだ勉強が必要だと思いますが、入学当初は出来ていなかった事実を述べるということに関してはだいぶん上達したのではないかと思っています。
Teacher:本人が思っている以上に池田さんは高い英語・会話力を身につけています。それでも足りないと考えている様に、いつも十分ではないと思って勉強してきたから1級までこれたのだと思います。講師というお仕事をさせていただいている私たちも、まだまだ勉強することは沢山あると思っています。
また、自分が使う英語に自信をもつことは、テストの成績で叶えることができません。文法的な正しさだけでなく場面や関係性に適した言葉遣いを学んで初めて自信に結びつくからです。テストの成績はもちろん英語を実用する力も伸びていることが私たちはとても嬉しいです。
■テストに合格してあらためて、実際の英語力とテストは違うと言われていました。テストの点数を目標にして英会話学習を頑張ることについて池田さんなりの意見をお願いします。
Ikedaさん:テストの点数を目標にして学習するという方法は自分には適していたと思っています。なぜなら、私は子供のころから負けん気が強かったからです。しかし、テストはあくまでもテストです。テストで成績が良くてもそれが必ずしも英語が話せるということには繋がらないと個人的には思っています。ただ、学習するきっかけをつくる材料にはなるのではないかと思います。目標設定には様々なアプローチがあり自分に最適なものを見つけ出すというのがベストだと思います。
Teacher:英語はコミュニケーションツールです。指導する立場から意見するなら、テストの準備もするけど本当の世界のことも忘れてはいけない、ということです。英検に関係ないスラングなども教えてきたのは、本当の世界で楽しんでほしいからです。たまに外の世界を諦めてテストだけにフォーカスしないといけないこともありますが。せっかく頑張って勉強した英語が実際の生活に役立てられるよう目標達成と実用英語習得のバランスは大事だと思います。
■最後に、英語学習をしたいと思っているスターターのみなさんや学生さんたちに、応援のメセージをお願いします。
Ikedaさん:これは自分への反省でもありますが、間違えを恐れずどんどん発話していくことです。そして長期的スパンで考えることです。最初から多言語を流暢に話せる人なんていません。私自身もとても酷い英語を使っていましたし、たくさん間違えて何度も恥ずかしい思いをしてきました。海外生活の中では、自分の言いたいことを理解してもらえず、相手にうんざりされた経験を何度もしました。しかし、その経験があったからこそ、「今度はもう少しましな英語を話せるようにしよう!」と駆り立てられるのです。だから、諦めずに学習し続けることが語学習得の鍵だと私自身は思っています。また、幸いにもALYSの先生方は非常に我慢強く、いつも温かく迎え入れてくれます。そして、間違えを丁寧に修正してくれます。最後になりましたが、これは合格して思ったことなのですが、語学学習には終わりがないということです。今できなくても根気よく続けていけば少しずつ上達するということです。継続は力なり!です。
Teacher:私の経験上、1級に合格した人たちはみんな、池田さんのように語学学習に終わりはないと思っています。そして合格後も勉強を続けていきます。
「勉強」という漢字を見るとネガティブな印象を持つかもしれません。英語学習が嫌いな人は大勢いると思います。ですが、その人たちは「やり方」や「環境」が合っていなかったために、そう感じているだけかもしれません。方法や環境が違えば、嫌いなことが好きになることも、好きなことが嫌いになることもあるのです。
もしこの記事を読んでいるあなたが、『英語が苦手』『やっても力が伸びない』『宿題をしたくない』『嫌だけどテストの結果が必要』、そんな悩みを持っているなら、ぜひ相談に来てください。
語学は全ての人が身につけられますし、話せる面白さも、力が伸びる喜びも、学ぶ楽しさも、私たちと一緒ならきっと実感できますよ!
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